隠れた名作が多数!韓国の映画はこんなにスゴい
一度見始めるとハマる韓国映画の世界
K-POPや韓流スターを通じて、特に若い女性を中心として韓国に興味を持つ人が増えているようです。韓国は国を挙げて芸能・文化産業の輸出に力を入れており、歌手やアイドル以外にも、優れた映画監督や俳優を多数生み出しています。「スノーピアサー」でハリウッド進出を果たしたポン・ジュノ監督はその代表的な存在ですが、彼に続けとばかりに若い才能が多数、韓国映画界で花開いています。
ここでは、特におすすめの韓国映画7本を簡単なあらすじと感想付きでご紹介致します。韓国映画の中ではかなり有名な作品で、DVDレンタルもほぼ可能だと思います。欧米や日本の映画には無い独特の空気感は、一度見始めるとハマりますよ。
オススメの韓国映画一覧
殺人の追憶('03)
韓国の天才監督、ポン・ジュノの作品。ソウル近くののどかな村で突然怒った連続殺人事件。正反対なキャラクターの刑事二人が、犯人を追いつめて行くが、しかし・・。という感じのあらすじ。
普段、アメリカや日本の映画ばかり観ていると、こういう韓国独特の風景というのがそもそも新鮮だ。あと、これから韓国映画を見ようと思っている人は、主演のソン・ガンホにこれから何度も出くわす事になると思う笑。彼が画面に出ていると、不思議な安心感がもたらされて、どんな映画も面白い気がしてくる。この「殺人の追憶」でも、時には男らしく、時にはコミカルに楽しませてくれる。
母なる証明('09)
こちらもポン・ジュノ作品で、ラストには大どんでん返しがある。主演は一時期日本でもアイドル的な人気があったウォンビン。兵役を終えて後の復帰作。殺人容疑をかけられた息子の無罪を証明するべく奔走する母の話。
韓国映画の特徴として、警察・つまり公権力をかなり批判的に扱うというところがあって、この「母なる証明」でも警察が悪者として描かれている。さすがに、ウォンビンはこの役をやるにはイケメン過ぎる印象もあるが、思った以上の演技力で終盤はかなり入り込めた。ラストで母は踊る。何故踊るのか?そしてこれは何故人間は踊るのか、という所にまで行っている場面ではないか、というのがこの映画のラストに対する僕なりの感想だ。
グエムル-漢江の怪物-('06)
結局、ポン・ジュノ3連発ということになった。やむを得ない。ポン・ジュノならではの、韓国社会に対する批評性がもっとも分かりやすく出ている一本。漢江とは、ソウルを南北に分ける大きな川(ちなみに有名な「カンナムスタイル」のカンナムは「江南=漢江の南側」を指す)。そこに突然巨大な怪獣が現れて人々を次々に襲って行く。怪獣に娘をさらわれた一家が、救出のために漢江へと向かう。
アメリカ映画だったら、こういう時は軍隊やFBIが出てくるのだが、「家族」でモンスターに立ち向かうというのがなんとも韓国映画らしい。内容自体は切迫していてシリアスなのだが、そのバランスを崩さない感じでユーモアを入れてくる所に監督のセンスを感じる。
チェイサー('08)
万人におすすめ出来る、傑作犯罪サスペンス映画。韓国映画にあまり関心が無いという人も是非観てみてほしい。韓国の犯罪史に残る凶悪殺人鬼の事件を、スピード感溢れるタッチで描く。キム・ユンソク演じる元刑事が、犯人を追いつめるべく奔走する、実話ベースの作品なのだ。
とにかく、画面の緩急やテンポ感が最高であっという間にラストまで行く。「母なる証明」と同様に、ここでも韓国警察がかなりこき下ろされて間抜けな存在として描かれている。韓国人はよほど警察を信頼していないのだろう。レオナルド・ディカプリオによるリメイクの計画もあるそうだ。こちらも是非期待したい。
哀しき獣('10)
「チェイサー」と同じ、ナ・ホンジン監督による映画。僕はこれを劇場で観たのだが、あまりの情報量とジェットコースターのようなめくるめく展開に圧倒された。主人公と同じ気分になり、話に完全に入り込めるのだ。借金の返済の為に闇の仕事に手を染めた男が、思わぬハプニングから一気に絶望的な状況に陥る。自分を陥れた誰かを探しつつ逃げ惑う男、彼に救いはあるのか。という内容。
これは制作者側もあえてそうしているのだと思うが、はっきり言って話の展開が急すぎて、何がどうなっているのか分からなくなる所がある。しかし、これこそ主人公の男が体験している世界そのものとも言える。「100%理解可能なストーリー」というのは実は映画に必ずしも必要ではないのだと知った。そもそもどこまで行けば理解した事になるのかは分からないしね。
息もできない('08)
圧倒的なパワーに打ちのめされる映画。借金取りとして生きる乱暴者の男が、ある女子高生との出会いをきっかけに変わり始める。長年憎んでいた父親との邂逅や、女子高生・ヨニと心を通わせて行く過程は強く心に残る。
二人が川べりで寄り添うシーンは本当に名場面で、何度観ても泣ける。「家族」「社会」「人間性」「暴力」といったものをとことんストレートに追求し、130分に収めた傑作だ。ちなみに劇中で主人公が繰り返す「シバラマ〜」という言葉、韓国では人前で絶対使ってはいけない汚い言葉なのだそうだ。
サニー 永遠の仲間たち('11)
僕は80年代生まれで、80年代は小さな子どもだったわけで、当時は音楽とかも意識して聞いていない。それなのに80年代のポップスがこんなにも懐かしいのは不思議だと思う。「サニー」は高校時代の仲良しグループが大人になってから再会し、懐かしい80年代の高校時代を振り返るというあらすじ。
「友情」や「大人になるということ」をテーマにしつつも終始明るいトーンなのが良い。当時は韓国もまだまだ閉塞的な社会で、いまとは全く違う状況だったのだ。高校時代のチュナ(グループのリーダー的存在の女の子)が勝ち気な感じで最高に好きだ。あと、「未来の自分へのビデオレター」のシーンは泣きました。
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